(2)電気検層

図4−2−3−1の総合検層図や表4−2−3−1に示すように概ね地層区分と対比でき、7層程度に区分される。

前述したように地盤の比抵抗は、主として地盤の間隙率と地下水の比抵抗によって決定され、地下水の水質が一定の場合は間隙率と地盤の比抵抗との間には負の相関があり、間隙率が一定の場合は地下水比抵抗と地盤の比抵抗には正の相関がある。今回は電極間隔16インチのショートノルマルと32インチロングノルマルを実施したが全体的にショートノルマル電極の見掛け比抵抗の方が分布幅が広い。これはショートノルマルの方が孔壁近傍の値を示し、ロングノルマルは地山の比抵抗値を示すことに起因していると考えられる。ショートノルマルの場合は礫の混入の程度や礫質に良く反応するため分布幅が広いことも考えられる。見掛け比抵抗の場合、色々な要素があるため、見掛け比抵抗の値から各種の判断するのは困難で、安易に結論を出すのはさけなければならないと考えるが、深度100m付近に分布する安山岩質岩屑流堆積物、深度200〜250m付近のデイサイト質火砕流堆積物部分で値が高くなる。この現象については礫の混入、礫質の関係と同時に逸水や湧水箇所に相当しているため地下水の問題が関係している可能性もある。深度380m付近、400m付近、420m付近のピークは礫の混入、礫質に関係しているものと考える。