(4)速度検層(サスペンションPS検層)

速度検層は、サスペンションPS検層により実施した。図4−2−2−4に測定模式図を示す。

ゾンデには、孔内水を介して孔壁を加振する間接加振型振源と、1m間隔で設置された2組の漂遊型受振器(水平動1成分、上下動1成分の換振器内蔵)が組み込まれている。漂遊型受振器は、受振器の比重が1になるように調整されているため、孔壁の動きを孔壁に固定することなく受振することができる。振源はソレノイドハンマ−によって振動板を打撃する構造となっており、打撃によって生じた振動が孔内水を介して孔壁に伝播する。

測定は、以下の手順で行った。

@ゾンデを所定の測定深度に降ろす。

A地上の制御装置から振源を加振するシグナルを送る。

B振源を駆動して一方向に加振する(S波正打撃)。加振方向と同じ方向に配置してある水平動成分の受振器で受振して、この波を記憶させる。

C振源を逆方向に駆動して逆方向に加振する(S波逆打撃)。@と同じ水平成分の受振器で受振して、この波を記憶させる。

D最後に振源をもう一度駆動し、P波を効率よく検出するハイドロホンで受振して、この波を記憶させる(P波)。

Eこれらの3回の測定波形は地上装置のディスプレイ上に表示される、良好な波形が記録されたことを確認してメモリ−上から記録紙上に出力し、磁気記録として記録する。する、否ならばメモリーをクリアし測定を繰り返す。このようにして、1測定点での測定を終えると次の測定点にゾンデを移動し測定を繰り返す。

測定は、1m毎とした。