(4)解析方法

上記のデータを100m間隔のグリッドデータに変換し、図3−2−4−2ブーゲー異常図を作成した。

作成されたブーゲー異常図では負の異常が卓越しているが、これは本州の下に沈みこんでいる太平洋プレートとフィリピン海プレートおよびモホ面の形状等の影響によるものである。

基盤構造解析のように表層付近の密度構造を解析する際にはこれらの広域的な成分は不要であるので、甲府盆地を中心に南北40km×東西100kmの範囲から求めた一次傾向面(3−2−4−3)を差し引いて広域成分を除去した図3−2−4−4一次傾向面残差重力図を作成した。

なお、図3−2−4−5に示すフィリピン海プレ−トの重力値への影響を見ると、一次傾向面とは走行で約35度の違いが認められるが、一次傾向面にはフィリピン海プレ−トの影響だけでなく、太平洋プレートやモホ面の形状の影響も含まれるものと判断される。初期の南北方向の断面解析では、南側で基盤密度の大きくなる傾向が認められたので、広域成分である一次傾向面を前述のように南北40km、東西100kmの範囲に縮小して求め、基盤密度の不均質生を解消した。断面解析用に設定した測線上のデータを残差ブーゲー異常値のグリッドデータから内挿で求め、二次元解析を行った。二次元解析に用いたプログラムは米国地質調査所が開発した「SAKI」である(Webring、 1985)。本プログラムでの重力値のフォワード計算はタルワニの方法が、またインバージョンアルゴリズムは修正マルカート法が用いられている。

解析では、堆積層に相当するポリゴンモデルを初期値として作成した。基盤に対する堆積層の密度差を仮定したポリゴンモデルによる重力値を計算し、計算された重力値と測定値との差を小さくするようにインバージョンアルゴリズムによってモデルの節点の座標の修正量を求め、修正したモデルから再度重力値を求めた。計算値と測定値の差が十分小さくなるまでこの過程を繰り返し、最終的な構造モデルを決定した。

その際、既存資料でなどで推定している地質境界、断層等も考慮してモデルを作成している。

図3−2−4−6にデータ処理及び解析のフローを示す。