4−1 屈折法地震探査の探査仕様

屈折法地震探査は、反射法地震探査測線で展開した全チャンネル(521チャンネル)を利用して、測線上の3点で発震を行った。反射法地震探査に比べ展開長が長く、微弱なエネルギーをできるだけ遠方まで記録するために、ノイズレベルの低い夜間(10月2日および3日の夜間19:00から翌朝3:00)に作業を行った。

発震点はいずれも周りに民家のない舗装道路上に設置し、@VP1001:測線の北端 RP16の市役所前のバス停付近、AVP1002:測線の中央付近RP267の国道358号線上、BVP1003:RP508の国道358号線上、の3箇所を設定した。

屈折法地震探査の調査仕様のうち、スイープ周波数は6−40Hz、スイープ回数はVP1002,VP1003では90回、測線両端のVP1001では50回である。スイープ長,バイブロサイス台数などその他の仕様は反射法の場合と同じである。

図4−1−1図4−1−2図4−1−3には3点の発震点それぞれの発震記録および初動読み取り位置を示す。両端の発震点VP1001およびVP1003では、測線の中央付近までは初動を追跡できるものの、それより遠方の受振点では不明瞭となっている。測線の中央部付近のVP1002では、南側の受振点では南端まで初動が明瞭であるが、北側の受振点では甲府繁華街であるため夜間もノイズレベルが高く、初動は不明瞭である。