5−3−2 スペクトル解析

各観測点及び各区間のスペクトルを計算し、微動の時間的・空間的な定常性を確認する。

SPAC法およびF−K法の解析の大前提には、時間定常及び空間定常が保証されていることがあげられる。SPAC法およびF−K法で解析をする場合、

 ・記録波形から明らかに非定常なノイズ、例えばある特定の観測点にしかないウエーブレットを取り除くこと。

 ・全観測点のパワースペクトルの類似性を検証すること。

を行う必要がある。先に述べた前処理の段階で波形記録から,これら非定常なノイズ部分に対してカットを行うことや、フィルター操作を行うことなどにより品質向上を図ったが、それでもノイズ成分が卓越している部分(ブロック)では、そのスペクトル形状が、他の大多数のスペクトルとは類似しない値となる。そのような、類似ら乖離している程度が大きいと判断された場合には、このブロックを取り除き解析を行うか、または再観測を行う必要がある。