4−4−4 MT法探査

MT法探査より得られた比抵抗構造と深部反射波、余震分布との対比を行った(図4−4−6及び図4−4−7)。

・ 本震は、鎌倉山周辺部の低比抵抗帯に位置している。

・ 本震より南部では、概ね、高比抵抗域に挟まれた領域に余震が分布している。

・ 余震分布の南限は、ほぼ比抵抗の境界部に相当する。

・ 余震の北限周辺では、高比抵抗域に余震が分布している。その高比抵抗部は前述したように、反射法記録断面図において強振幅ゾーンに相当する。

このように地震探査から得た深部反射波並びにMT法探査から得た比抵抗構造と余震分布との間には相関性があると考えられる。特に、余震域の南部において深部反射波−Aが余震分布の下限に相当することは、その深部反射波の成因と地震発生機構とが関連性をもつことを示唆している可能性がある。