3−4−2 走行解析 

インピーダンス主軸方向平面図、ティッパーストライク平面図及びインダクションベクトル平面図に基づいた調査地域の走行解析結果を列記する。

・ インピーダンス主軸方向(図3−7は、構造の走行を示す指標ではあるが、実際には2つの主軸方向(図の赤線の方向及びその直交方向)のうち、どちらが走行を示すか決定するかは難しい。本調査の結果においても、比較的ばらつきが多く、この平面図から走向を明確にすることは困難である。

・ ティッパーストライクの解析結果(図3−8)からは、概ね、東西系の方向を示す傾向が認められる。特に周波数が低くなると、東北東を向く傾向が顕著になる。

・ インダクションベクトルは低比抵抗体を向く特徴があり、本調査では、概ね、北北西の方向を示す傾向が見られ、特に周波数が低くなると、この傾向が顕著になる。

これらの検討より、本地域の走行は大局的に東西系であると考えられる。また、本データ解析に関しては、以下の理由により、調査の結果を65°東に回転させて、その方向を走行方向とした。

・ 本調査の対象深度が30kmまでと深く、低周波数部におけるティッパーストライクが東北東を向く傾向がある。

・ 測点はほぼ25°西方向の測線上に沿って配置されており、構造の軸を回転させた方が2次元解析などで良い応答が求められる。