(4)調査測線の概要

調査測線は、図2−10−1図2−10−2図2−10−3に示すように、島根県美保関町宇井地区を北端とし、弓ヶ浜半島のほぼ中央部(境港市と米子市)を通り、中海を横断し、島根県安来市八尋鼻から伯太町、西伯町を経て南端の日野町中菅地区に至る1本の測線である。この内、北端から約35kmの区間において反射法地震探査を実施した。以下、各地区での調査測線の概要を記載する。

[島根県美保関町宇井地区] 受振点番号 1〜16 区間長:約750m

七類トンネル南側入り口付近から国道485号線に沿って境港北岸に至る区間である。道路周辺には民家が点在する。受振点番号17から19番までは、境水道に相当するため、受振点はなし。

[境港市および米子市区間] 受振点番号 20〜348 区間長:約16.4km

弓ヶ浜半島部の測線であり、堺港から米子市安部区下水処理場周辺に至る区間である。受振点番号20から46の間は、境港南岸から市街地(大正町、京町、明治町、馬場崎町)を通る区間であり、測線の両側には人家が密集している。

境港市の市街地を抜けると、北北西−南南東方向に、県道285号、国道47号線およびJR境線周辺の道路に沿って、弓ヶ浜半島のほぼ中央部を縦断する。測線の周辺は、ほとんど畑であり、民家と工場が点在している。

米子市の市街地に入ると、測線はほぼ南北方向となり、安部区の市街地を抜けて中海に面した下水処理場脇道路に向かう。

[安来市および伯太町区間] 受振点番号349〜535 区間長: 約9.3km

中海を挟んで米子市下水処理場の対岸となる島根県安来市八尋鼻から中海干拓地区と県道101号線を経て、伯太町安田関の山林に至る。測線の沿線は安田関の集落部を除き、ほとんど畑と山林である。受振点番号524から南側は、山林中の山道(獣道)に受振ラインを通し、西伯町に至る。

[西伯町区間] 受振点番号535〜900 区間長:約18.2km

島根県伯太町安田関の山林から猪小路、原、馬場、鴨部の各地区を経て国道180号線を南下する。緑水湖から約6km南の大木屋地区から日野町久住地区の集落に至る林道となっている。馬場地区では国道での車両通行ノイズを避けるため、法勝寺川の土手を受振ラインとして設定している。

[日野町区間] 受振点番号900〜1034 区間長:約18.2km

西伯町大木屋地区と日野町久住地区を結ぶ林道から久住集落、黒坂を経て中菅地区道三家の林道に至る。測線の南端は、SP−3発破点となっている。久住集落と黒坂市街地を除き、測線周辺は、ほとんどが山林である。尚、この区間は屈折法・広角反射法の観測のために設定した区間である。