3−2−3 まとめ

東京都周辺地域において実施された微動アレイ探査結果を収集・整理した結果,東京都周辺では,ほぼ5km〜10km間隔で微動アレイ探査が実施されていることが分かった。それらの対応関係を検討した結果,実施機関が異なると,近傍の観測点における調査結果でも対応が困難な観測点も存在した。これは,速度構造自体の対応が困難な場合や,速度構造の対応は比較的良好なものの,地質解釈が異なっている場合もあった。この原因としては,調査機関によるS波速度構造の構成に対する考え方の違い,解析の際の仮定や用いている先験情報の違いも関係していると考えられる。これらを統一的に扱うためには,各調査結果に対して若干の調整,または再解析が必要であると考えられる。