(13)平成15年度東京都地下構造調査 東京都江東区における調査

東京都江東区では平成15年度東京都地下構造調査によるKOT観測点と,東京工業大学によるKTO観測点(U01)で調査が行われている。これらを対象比較したものを図3−2−2−7下図に示す。(U01)観測点の解析では,微動アレイ探査のみから推定したS波速度構造と,それに自然地震による表面波のデータを加えて推定したS波速度構造とが求められている。これら2つの構造では,基盤深度に約0.5kmの差異が見られる。山中・他(1995)では,自然地震を加えた解析結果のほうが,他の資料との整合性が良く,観測されたレイリー波群速度も,より良く説明されるとしている。今回求められたKOT観測点におけるS波速度構造の基盤深度は,(U01)の2つのモデルにおける基盤深度に対して中間の深度となっている。3.1.2節で,観測位相速度・S波速度深度分布を含めた検討を行っている。