2−8 まとめ

・反射法地震探査によって,調査地域南東部における地震基盤及びそれを厚く覆う堆積層の構造(速度構造、地質構造)を把握することができた。

・反射断面において,主要な地層境界面に対比されると考えられる反射面を,反射面の連続性,反射強度,反射パターン,速度解析から得られたP波速度,測線近傍の既存ボーリングデータなどに基づいて同定し,地表から深部に向かって,地層を第四系,当別層(西野層),望来層,盤の沢層・厚田層・奔須部都層及び地震基盤(定山渓層群)に区分した。

・各地層の測線北端での沈み込み構造は,平成14年度及び平成15年度の反射法地震探査でも捉えられており,東米里附近では地震基盤が盆状に沈み込んでいることが判った。そこでの地震基盤の深度は,5600m程度と推定された。

・平成14年度及び平成15年度の反射法地震探査結果と同様に,材木沢層と当別層(西野層)の間に顕著な斜交不整合関係がみられた。

・同一地層内と判断される層において,P波速度は下部になるに従い,増大する傾向がみられた。

・平成16年度反射法地震探査結果に基づいて,平成14年度及び平成15年度の反射断面の再解釈を行った。