2−7 平成14年度反射断面の再解釈

平成15年度反射断面の再解釈に伴い,平成15年度反射測線と交差する平成14年度反射断面も再解釈を行った。その結果を図2−7−1に示す。平成15年度測線との交点を中心とした狭い範囲で,当別層(西野層)基底,望来層基底に若干の修正を加えた。また,第四系(材木沢層)基底についても見直しを行い,CDP1〜700の範囲で,最大450m程度基底を下げる修正を行った。地震基盤については,平成15年度解釈と同じである。

なお,泥岩中に挟在する凝灰岩や凝灰角礫岩,砂岩泥岩互層中に挟在する軽石質凝灰岩などに対比される可能性があるとした当別層(西野層)内の黄色の反射面に関しては,既存ボーリング柱状図(上山試錐本社)を見直した岡(2003)は,当別層(西野層)基底の可能性を指摘しているが,この反射面は,平成15年度反射解釈断面図上では,測線西端に位置する既存ボーリング(ACB屯田)で認定された当別層(西野層)基底に対応する反射面の上位1000m付近に連続していることになり,従来の当別層(西野層)と望来層の層位的位置付けと矛盾することになる。

この問題は,地層形成史上の観点から,総合的に検討されるべき地質学的課題であることと,平成16年度までの調査で区分した地層構成は,地層名が変わっても地層の厚さや連続性,工学的物理特性などは変わらないことから,本報告書では,反射波列の連続性とボーリングデータの従来解釈に従った地層区分を踏襲することとし,図2−7−1に示すように茶色の反射面を当別層(西野層)基底に対応させている。