1−2 本年度の調査方針

平成15年度は以下の方針で調査を行った。図1−2−1に平成13年度〜平成15年度の調査の流れを示す。

ア 文献調査

(ア) 既存反射データの再解析

調査地域から石狩湾にかけては,過去に資源関係の反射法地震探査がいくつか実施されている。そのうち,平成15年度地震探査測線の北西側延長部で実施されている反射法地震探査のデータを収集・解析して地震基盤までの地下構造を求め,3次元地下構造モデル作成のためのデータとする。

(イ) 既存重力データの解析

調査地域を含む東西40km,南北50kmの範囲を対象に,収集した既存重力データの解析を行って重力基盤の深度分布を求め,3次元地下構造モデル作成に際して,基盤深度情報が疎な地域の補足データとする。

イ 反射法地震探査・屈折法地震探査

平成14年度の豊平川測線にほぼ直交する方向に測線を設定して反射法地震探査・屈折法地震探査を実施し,地震基盤及びそれを覆う堆積層の分布形状,分布深度,P波速度などを把握する。得られた地下構造は,測線近傍の微動アレー探査から得られたS波速度構造との比較・検討に用いるとともに,3次元地下構造モデルの基礎データとする。

ウ 微動アレー探査

これまでの調査では観測点密度が疎になっている地域に重点を置いて微動アレー探査を実施し,その結果を3次元地下構造モデルの基礎データとする。