5−4 3次元地盤モデルの作成

大阪府地下構造調査により、計8測線で反射法地震探査が実施され、新たな地盤情報が得られた。反射法地震探査、重力探査、深層ボーリングなどの大阪平野における既存の地質資料をもとに、独立行政法人産業技術総合研究所によって大阪湾を含む平野地域の3次元地盤モデルが、公共座標第Y系でX=−120000〜−205000、Y=−20000〜−110000の南北85km、東西90kmの範囲で作成されており、今探査データを含めて地盤モデルを見直すことにより、大阪平野地域におけるモデルが改良されることを期待できる。以下に、その作成手法についてまとめる。

なお、ここでいう3次元地盤モデルは、3次元地質構造モデルと3次元物性値モデルをあわせた総称である。また、3次元地質構造モデルの修正は、反射法探査が実施された大阪平野を中心に行った。

3次元地盤モデルの作成手順は、図5−11に示すように、最初に断層構造、基盤岩深度、主要な堆積面などの情報を持つ3次元地質構造モデルを作成し、次に作成された地質モデルをもとに、P波およびS波速度、密度、減衰常数よりなる3次元物性値モデルを作成する。

図5−11 3次元地盤モデルの作成手順