(3)基盤岩の物性値の推定

大阪平野における基盤岩内部に関する物性値の情報は極めて少ない。GS−K1孔においては速度検層がなされており、直接的に計られたデータがある。これ以外では、香川ほか(1990)、鳥海(1990)の屈折法探査結果があるのみである。これらの少ないデータから、基盤岩の詳細な速度を決定するのは困難であるため、基盤岩内部のP波速度を一様に5.5km/sとした。また、S波速度および密度に関しての情報はほとんどない。このため、堆積層と同じく検層結果に基づいた関係式を用い、P波速度5.5km/sにおけるS波速度(2750m/s)および密度値(2.6g/cm)を基盤岩内の値とした。

なお,Q値については特に決定できる調査結果がないため,S波速度の1/20を目安として周波数に依存しない一定のQ値として与えている。