3−2 深層ボーリングデータ

大阪平野におけるおもな深層ボーリングには、昭和40年ころより大阪府や大阪市によって地盤沈下対策の一環として行われたOD−1〜OD−9のデータがある。しかし、平野部で基盤岩が確認された調査ボーリングは稀であり、大阪市都島区で実施されたOD−2や、兵庫県南部地震以降に科学技術庁によって実施された此花(舞洲)地点や田尻(関空前島)地点、地質調査所による神戸市東灘(GS−K1)などがあるにすぎない。また、平野下における基盤岩は、温泉掘削のために実施されたボーリングによっても確認されているが、温泉ボーリングで得られる明確な情報は、基盤岩深度のみである。

深層ボーリングデータの収集・整理は、表3−2に示す既存文献をもとに行い、各文献に示されている地質層序区分について整理及び検討を行った。

表3−2 深層ボーリングデータに関する収集整理文献一覧表

収集・整理した深層ボーリングデータは表3−3に示すとおりである。これらをもとに、大阪平野の深部地下構造を概観するため、代表的なボーリングデータを選出して、図3−3に示す断面線における地質断面図を作成した。その結果を図3−4−1図3−4−2にまとめて示す。なお、図3−3には、大阪平野地域のボーリングにおいて確認された基盤岩の地質種類を併せて示す。

表3−3 深層ボーリング一覧表

図3−3 既存の深層ボーリング位置図

図3−4−1 既存の深層ボーリングによる地質断面図(東西)

図3−4−2 既存の深層ボーリングによる地質断面図(南北)