4−3 データ処理

収録記録のデータ処理及び解析は、CMP重合法を中心とする図4−12に示したフローを基本として実施した。各処理で採用した主なパラメータをまとめて表4−6に示す。なお、データ取得及び処理の詳細については[4.2探査方法]にまとめて示した。

代表的な処理の結果等として、デコンボリューションテストの結果を図4−21−1図4−21−2図4−21−3に、静補正算出のために実施した屈折波を用いたトモグラフィ解析結果である表層速度分布を図4−22−1図4−22−2図4−22−3に、CMP重合を行うために実施した速度解析結果を図4−23−1図4−23−2図4−23−3にそれぞれ示す。

また、収録からNMO補正までの主な処理後の波形記録例を図4−24−1図4−24−2図4−24−3に示す。

なお、データ取得及び処理過程における特記事項を以下に列記する。

測定前:枚方測線は交通量の多い国道1号を利用しての測定計画であったため、道路使用許可の申請に際して、所轄警察署より交通渋滞及び事故発生回避のため、昼間作業を避ける旨の指導を受け、夜間作業において実施した。

測定時:測定は、道路あるいは歩道端に受振器(地震計)を常時約6km区間にわたって設置して行った。設置中においては、パイロン等で作業機材を明示するとともに、作業員の巡回によって機材及び通行人に対する安全の確保に努めた。しかし、地震計の設置区間が長距離にわたるため、常時、すべての区間において監視することはほとんど不可能に近い。今回の測定時においては、パイロン(数カ所)転倒の通報を受けたが、それ以降、作業員の巡回回数を増やして対処し、とくに問題なく測定は完了した。

表4−6 データ処理に使用した主なパラメータ