1−7−3 <総合解析>

・ 伊勢平野内においては、S波速度が400m/secに満たない極浅部では、N値とS波速度の間に比較的良い相関関係が見出されている。この関係を用いて、N値から極浅部のS波速度を推定し、極浅部のS波速度を作成できる可能性が示された。

・ 伊勢平野内では、残差重力と基盤深度は比較的よい相関が見出せる。

・ これまでに得られた資料から、N値が50を越える上面深度、東海層群相当層上面深度、中新統相当層上面深度および地震基盤上面深度を推定した。強震動記録を用いた一次元解析によって得られたモデルの正当性を評価した。また、Vsが400m/secを超える深部構造に対しては、得られた三次元地下構造モデルは、伊勢平野近傍で発生した2つの中小規模の地震に対して、やや長周期の地震動を概ね再現することができ、地下構造モデルが許容範囲内で正しく作成されたと評価できる。