5−3−2 2次元地質断面の作成

上記の断層モデル,堆積層構造,基盤岩深度分布などを統合して東西方向の2次元地質断面図を作成した。2次元地質断面モデルの例は,後述する物性モデル断面図にあわせて図5−7に示す。

本年度のボーリング調査結果を踏まえて,京都盆地南部地域の地質構成を修正した。2次元地質断面図における地質区分には,平成13年度におけるモデリングと同様に,基盤岩上面,大阪層群中の海成粘土層のMa3,Ma6,Ma9に相当する部分を境界面とした。さらに,大阪層群の下半部における堆積基準面として,Ma3の下位に第三紀と第四紀の境界とされる福田火山灰層(約175万年前)の堆積面を設定した。なお,これらの大阪層群中の海成粘土層Ma3,Ma6,Ma9は,それぞれ85,60,40万年前ごろに堆積した地層と推定されている。京都盆地の大阪層群がおおむね等速度で継続的に堆積したと仮定して,これらの海成粘土相当層の深度と堆積年代の関係を補間および補外して,各地点の任意の深度における大阪層群の堆積年代を推定した。