4−2 ボーリング調査結果

京都盆地の南部・中部・北部の3地点において,それぞれ基盤岩に達する[KD−0],[KD−1],[KD−2]のボーリング調査を実施した。各地点の基盤岩深度は,それぞれ694m,223m,198mであることが確認され,基盤岩が丹波層群に属する頁岩,砂岩,チャートなどで構成されることが明らかとなった。

基盤岩の上位に分布する堆積層は,おもに段丘堆積層や大阪層群に属する砂礫,砂,粘土などで構成され,KD−0やKD−1では砂や粘土が,KD−2では砂礫が優勢な地層であることが明らかとなった。このような層相の違いは堆積環境の違いを反映しており,KD−2は海域が侵入してきた時期を除いて,常に扇状地性の堆積物が供給される環境にあったと推定される。各ボーリング孔において複数の火山灰層が確認でき,反射法探査断面や試料の分析結果などをあわせて3地点間における地層の対比を行うと,図4−2のようになる。海域に堆積した海成粘土層は,上位よりMa9,Ma6,Ma5,Ma4,Ma3が確認された。

また,KD−0では第三紀/第四紀層の境界が火山灰層より確認できた。