4−4 3次元シミュレーションによるモデルの検証

前節で述べた3次元地下構造モデルおよび物性評価の妥当性を検証する目的で、作成されたモデルを用いた3次元シミュレーションを実施した。シミュレーションの内容は、京都盆地周辺で実際に発生した地震の震源メカニズムをモデルに適用することにより、観測波形記録の再現を試みるものとした。

計算にはスタッガードグリッド(食い違い格子)を用いた有限差分法を用いた。手法の詳細は次項に述べるが、差分法は検討の対象とする構造を格子の集合で表現し、各格子点に物性を与えて各格子点の運動を時間軸上で時々刻々追跡する計算方法である。