(1)京都盆地南部の地質構造

京都盆地の南部地域は北部・中部に比べて地質情報が乏しい。この地域の地質構造を推定する情報は,地表地質情報および重力探査結果とわずかのさく井ボーリング情報にすぎない。このため,この地域のモデル精度は高くない。とくに,黄檗から城陽市にかけての盆地南東縁は,黄檗断層の南方延長にあたり,断層構造に関する直接的な情報はない。同様に,巨椋池干拓地を中心とする低重力地帯の南部において,東西方向に重力コンターが密となる地域の地質情報もほとんど得られていない。