4−2−1 基盤岩

調査地域の地下に分布する基盤岩は,京都盆地を取り囲む山地に広く見られる丹波層群と呼ばれる中生代の堆積岩よりなる。ボーリング調査では深度198.0mに基盤岩が確認された。岩種はおもに頁岩,砂岩,チャートなどである。全体的には黒色頁岩が優勢であり,部分的に砂岩や珪質頁岩をレンズ状あるいはブロック状にはさむが,深度198〜233m間は主にチャートで構成される。

 コアは全体に硬質であるが亀裂が発達し,採取コア長が50cmを超えることは少ない。亀裂が著しく発達する部分は角礫状コアや岩片状コアとして採取され,岩盤コアの大部分がこれにあたり,むしろ円柱状のコアは少ない。また,破砕作用によって生じたと考えられる粘土状のコアのうち20cm厚を超える部分が以下の深度に認められ,最も厚い部分で約1.2mである。

深度 212.1〜212.5m(チャート)

深度 233.4〜233.7m(頁  岩)

深度 289.7〜290.4m(頁  岩)

深度 313.1〜314.0m(頁  岩)

深度 317.2〜318.4m(頁  岩)

深度 328.8〜329.2m(頁  岩)

深度 343.3〜343.8m(頁  岩)

なお,堆積構造は明瞭でなく層理面が確認できるところはほとんど見られない。

チャートのコア状況[深度:213〜216m間](写真4−2−1)

頁岩のコア状況[深度:279〜282m間](写真4−2−2)

頁岩のコア状況(破砕部)[深度:312〜315m間](写真4−2−3)