2−5 探査結果

作成した断面を以下に示す。

図2−18−1 時間断面図[丸太町測線]

図2−18−2 時間断面図[五条測線]

図2−19−1 マイグレーション後時間断面図[丸太町測線]

図2−19−2 マイグレーション後時間断面図[五条測線]

図2−20−1 深度断面図[丸太町測線](深度方向に8倍拡大)

図2−20−2 深度断面図[五条測線](深度方向に8倍拡大)

図2−21−1 相対振幅強度+零位相表示深度断面図[丸太町測線]

              (縦横比 1:1)

図2−21−2 相対振幅強度+零位相表示深度断面図[五条測線]

              (縦横比 1:1)

図2−22−1 相対振幅強度+零位相表示深度断面図[丸太町測線]

              (深度方向に8倍拡大)

図2−22−2 相対振幅強度+零位相表示深度断面図[五条測線]

              (深度方向に8倍拡大)

図2−23−1 地質構造検討図[丸太町測線](深度方向に3倍拡大)

図2−23−2 地質構造検討図[五条測線](深度方向に3倍拡大)

反射法地震探査の結果,把握された地質構造の特徴を以下に示す。

@丸太町測線

1)測線東端部にあたる平安神宮付近に基盤岩に落差を伴う断層構造が確認され,これらの断層により約120mの落差が見られる。既存の地質資料などによりこれらの断層は花折断層の延長部に相当すると考えられる。

2)京都御所付近でも基盤岩に落差が確認され断層の存在が予想される。基盤付近の堆積層にやや撓みが見られるものの,表層付近の堆積層には落差が認められないことから,この断層はあまり活動的でないと推定される。

3)基盤岩上面深度は測線中央部の堀川通りとの交差付近で最も深く約280mと推定される。基盤岩上面の形状は大きな起伏を伴う箇所も局所的には認められるが,比較的緩やかに東側および西側にかけて浅くなる傾向を示す。なお,測線西端付近は基盤岩が露出する双が岡の南方にあたる。

A五条測線

1)鴨川付近では基盤岩に約130mの落差が認められ,東大路以東および七本松通り付近でも基盤岩に落差を伴う箇所が確認された。東大路の東側の落差は桃山断層の延長部に相当する可能性が考えられる。

2)基盤岩上面深度は測線西部の七本松通り付近で最も深く深度約350mと推定され,東側にかけて鴨川付近まで緩やかに浅くなる傾向を示し,鴨川の西側で約250mと推定される。鴨川から東側については基盤岩の傾斜は西側に比べて急になり,測線東端部では地表付近に現れる箇所も認められ,地質分布と整合的である。

B丸太町・五条測線の速度解析より,大阪層群に相当する堆積層のP波速度は1700〜2400m/secであり,二条城ボーリング孔において実施したPS検層結果とほぼ一致している。

C本年度実施した2測線と平成10年度に実施した南北測線の探査結果とは,堆積層や基盤岩深度などにおいて,おおむね整合する。