8−1−2 堆積構造

大阪層群に相当する砂礫・砂・粘土互層を反映した反射面が、物集女街道より東側で明瞭に追跡される。それによると、反射面はCMP520〜CMP970番付近ではほぼ水平であるが、CMP970(桂川付近)〜CMP1910番(京阪電鉄付近)では緩やかに向斜状に撓んでいることがわかるが、基盤岩上面の形状との対応は見られず、その変形の要因は不明である。

一方、CMP520番(物集女街道付近)から西側では反射面が明らかでないため、堆積構造は明確でない。これは表層地質図に見られるように、表層部が明確な反射面を形成しにくい粗粒堆積物(段丘堆積層)で覆われていることや、図1−2に示したように、この付近が樫原断層の上盤側にあたることより、地層が著しく変形・破砕されている可能性があることなどがその原因であると考えられる。

なお、測線の交点における反射面の対応は比較的よく一致しており、堆積層をそれぞれの測線に対して追跡することはおおむね可能であると思われる。