3−4 探査結果

前項で述べた手法にて解析を行ったが、屈折法探査だけのデータでは情報量が少なかったため、基盤の形状や速度分布を明瞭に求めることは困難であった。このため、まず最初に屈折法探査のみのデータを使用して求められた大まかな速度分布の傾向が、反射法探査の結果と合っていることを確認した。この結果を図3−3に示す。次に表層部分について反射法探査で使用した表層静補正用のデータをもとに速度モデルを作成し、表層部以深の堆積層については、反射法探査の速度解析で得られた速度値を既知として同様の収束計算を行った。

具体的には、表層補正用のデータをもとにP波速度1.5Km/sまでを速度モデルとして与え、また反射法探査による基盤形状が物集女街道付近(CMP Number520)から西側は不明瞭なため、この部分についてはモデルを与えず、これより東側についてのみ速度解析の結果をもとに基盤深度までの速度モデルを作成した。

図3−4にこのモデルをもとに得られたP波速度分布図を示す。