(2)屈折波解析(Refraction Analysis)

全ての現場原記録から(屈折)初動走時を読みとり、その値から発振点・受振点におけるタイムターム、および表層基底層速度を未知数とするインバージョン(改良タイムターム法)を行い、表層の構造を求めた。この結果を図11に示す。上図は得られたタイムターム、中図は得られた表層基底層の速度、下図は得られた表層構造である。横軸は、測線の受振点番号を示す。

表層基底層の速度は約1.8 km/sで、水平方向の変化は少ない。表層速度を0.8 km/sと仮定した時の表層の厚さは、0 〜 50mの範囲であった。

この結果は、表層第一層の厚さの変化および標高変化に対する走時変化の補正(表層静補正)のデータとして用いた。