(1)微動アレイ探査と地下構造モデルから計算したH/Vスペクトルの比較

微動アレイ探査によるS波速度構造モデルからレイリー波の基本モードのH/Vを計算し、地下構造モデルから計算した値および前節と同じ地震波形から計算したH/Vとの比較を行った。その結果を図3−3−3−1に示す。比較を行ったのは、微動アレイ探査地点とK−NET観測点が比較的近い厚木、平塚、秦野、小田原の4点である。各地点の特徴を以下に述べる。なお、今回の地下構造モデルでは、表層部のモデル化は行っていないので、深部構造に関係する1次ピークについてのみ比較する。

・ 厚木:微動アレイ探査結果によるH/Vは0.4Hz付近に1次ピークを持つが、地下構造モデル対する計算値は0.25Hz付近にピークを持つ。

・ 平塚:微動アレイ探査結果によるH/Vは、0.4〜0.5Hzに低いピークを、0.7〜0.8Hzにシャープなピークを持つ。一方、地下構造モデルによる計算値は、0.15Hzにピークを持つ。なお、本結果図には、位置が比較的近い茅ヶ崎の微動アレイ探査による計算結果も示している。

・ 秦野:微動アレイ探査結果によるH/Vは0.5Hz付近に低いピークを持つ。一方、地下構造モデルによる計算値は1.5Hz付近にピークを持つ。

・ 小田原:微動アレイ探査結果によるH/Vは0.5〜0.8Hzにピークを持つ。一方、地下構造モデルによる計算値は0.3Hzにピークを持つ。

図3−3−3−1 地下構造モデルによる理論H/Vと微動アレイ探査結果による理論H/Vの比較