3−2−2 無線発破

震源と観測車間での無線によるTB信号のやりとりが可能である点(TD3、TD4)については、Macha社のMaster/Slave(以後M/S)システムを用いて、無線による発破の制御を行った。この場合は、観測車にM/S controller(Master)が、発破点にはM/S controller(Slave)およびBlasterが必要となる(図3−1−1)。正確な発破時刻を得るために観測車にはGPS(Global Positioning System)時計を用いたSatellite synchronizer Communication System(以後SCS)を用いた。発破予定時間になるとSCSからM/S controller(Master)にstart信号が出され、M/S Controllerから無線を介してstart信号が発破点に送られる。M/S controllerからは、同時に探鉱器にTB信号(clock TB)が送られレコーディングが開始される。一方、発破点に設置されたM/S controller(Slave)はこのstart信号を受け、有線でつながれたBlasterを用いて発破が行われる。発破点におけるM/S controllerからもclock TBが得られるが、この信号をGPS刻時装置(LS−10K)を用いて検知し、発破(TB)時刻を取得した。また、BlasterのCAP電流の誘導電流を、GPS時計を有する独立型のデータ取得システムで取得し、ショットマーク(代用)とした。LS−10Kのトリガー信号もショットマーク(代用)として入力した。