9 地下構造モデルの検証

1995年兵庫県南部地震以降、気象庁をはじめ消防庁、科学技術庁(防災科学技術研究所)により全国的な地震(震度)観測網が構築され、多くの観測点が整備された。また、地域レベルでの地震観測網の整備を行った自治体もある。神奈川県内においても、横浜市の高密度強震計ネットワーク、防災科学技術研究所によるK−NETおよび神奈川県の震度情報観測施設により約200点の強震観測点が設置されており(これらの強震観測点のリストおよび分布を表9−1−1図9−1−1に示す)、横浜市およびK−NETの観測点では深度10〜20m程度までの浅部速度構造(P波、S波)が得られている。

ここでは、これらの観測点で得られた強震記録により、本調査で推定された地下構造モデルの妥当性の検証を行った。検証に用いた地震は、神奈川県内の強震観測点の多くで共通して記録が得られている表9−1−2に示す6地震である。これらの地震の震央位置を図9−1−2に示す。

表9−1−2 検証に用いた地震