7−2−1 使用データおよび座標系

今回の解析に使用したデータは、駒澤(1982, 1985)による重力異常(ブーゲー異常)データである。

ブーゲー異常値は、ランダム・データである測点位置において与えられているが、重力図(ブーゲー異常図)の作成、フィルタ処理および定量解析等を行うには、直角座標系の格子点での値(グリッド・データ)に変換しておく方が便利である。今回は、緯度・経度座標系から平面直角座標系であるUTM(ユニバーサル横メルカトル)座標系に変換を行った後、重み付き2次曲面近似法を用いて、ランダム・データを一定間隔のグリッド・データに変換した(物理探査学会, 1998)。なお、UTM座標では、x軸を北向き、y軸を東向きにとり、赤道でx=0とする。

今回の解析領域は、3,873km≦x≦3,986km、302km≦y≦410kmの113km×108kmの範囲とし、x、y方向とも格子間隔を500mとした。したがって、全格子点数は227×217=49,259点である。仮定密度ρ=2.0g/?

に対する重力図(ブーゲー異常図)を図7−9に示す。

なお、標高については、国土地理院刊行(1997)の「数値地図50mメッシュ(標高)」のデータをグリッド・データに変換した。