(6)断層について

市原市佐是で確認された断層は、保田層群相当層の分布の境界となり、三浦層群の下部から中部に変形を与えているが、より上位の地層には影響はない。保田層群相当層の堆積時には、既に主要な断層運動は終わり、三浦層群中部の堆積時まで活動していたと考えられる。この断層は平成14年度調査測線に連続すると考えられるが、東京湾内には連続せず、また大都市圏地殻構造調査の房総測線では確認できないことから、あまり長い断層ではないと考えられる。

昨年度確認された東京湾北部断層の延長部について、地層の再解釈の結果、東京湾北部断層の東京湾内(A−2測線)と市原市延長部(H14測線)の活動時期はほぼ同時代と見なせる。