(2)アレイ形状・サイズ

アレイ形状は、工場敷地内では地震計の設置可能箇所に強い制約があるため、観測点位置の自由度が比較的大きく且つ多くのアレイ半径(最大15)が得られる10点の観測点から構成される三重同心回転正三角形とした(図2−4−6)。このアレイ形状は、3つの正三角形それぞれにおいて、独立にサイズ調整および回転が可能であり、観測点配置の自由度が大きい特徴がある。

アレイサイズは、低周波数から高周波数のできるだけ広範囲な位相速度曲線が得られるように設計した。表2−4−1に観測に用いたアレイサイズ一覧を示す。

@工場地帯に位置するGOI,ANS,NKSの3地点は、Lアレイ(最大アレイ半径:1155m(底辺長:2000m))、Sアレイ(最小アレイ半径:29m(底辺長:50m))の2アレイとした。

AICH地点は、深度3000〜4000mと推定される地震基盤の検出に必要と考えられる周期7秒(周波数0.14Hz)前後の位相速度の解析精度を高めるために、Lアレイの最大アレイ半径: 4000m(底辺長:6930m)、Sアレイの最小アレイ半径:14.4m(底辺長:25m)とした。

各アレイの座標は、付録7に示した。