1−7 調査結果の概要

千葉県市原市姉崎海岸沖約4kmの地点から市原市姉ヶ崎海岸までの海域測線、および市原市姉ヶ崎から鶴舞に至る約18kmの陸域測線においてP波反射法地震探査を実施した。海域では発震船に搭載したエアガンを用い、OBCと呼ばれる海底ケーブルに備えたハイドロフォンによりデータを取得した。陸域では、バイブロサイス車を震源とし、ジオフォンによってデータを取得した。海陸境界部では、エアガン−ジオフォン、バイブロサイス−ハイドロフォンの組み合わせによるデータも取得した。

屈折法地震探査は、エアガンの多重発震を震源とする海域での発震2点に加え、バイブロサイス4台を震源とする夜間発震点2点で、ほぼ全測線の受振器でデータを取得した。

また、平成15年9月26日の十勝沖地震で苫小牧コンビナート地域の石油タンクが大きな被害を受けたことから、より大規模なコンビナート地帯である千葉市から袖ヶ浦市にかけての京葉コンビナート地帯で新規の微動アレイ探査を4点で実施し、S波速度構造の解明を行った。

こられの調査位置は、図1−1に示した。

来年度以降の三次元地下構造モデルのS波速度構造モデルの基礎データとして、既存の微動アレイ探査(千葉県西部地域26点・千葉県中央部地域10点)について、反射法・屈折法の結果や坑井データと整合性をとるために、再解析を実施した。

最後に総合解析として、今年度の調査結果・地表地質と坑井の情報を元に、千葉県の平成13・14年度の反射法断面図および調査地域周辺の反射法断面図を解釈し直した。そして、先新第三系基盤岩上面・保田層群相当層上面・三浦層群上面・上総層群上面に対応する地下構造を把握し、代表的な地質構造断面図を10断面図について作成し、併せてP波速度、S波速度についての二次元速度構造断面図(モデル)を作成した。

調査数量のまとめ

表1