(4)調査測線概要

調査測線の位置を図2−2−5に示した。

P波反射法地震探査の測線は、千葉県富津市から君津市・木更津市・袖ヶ浦市を経て市原市に至る総延長約30kmの測線である。当地震探査は、対象地域の先第三系基盤の構造を捉えることを主目的として実施した。

当測線では、交通のノイズが大きいことから、大型の非爆薬人工震源バイブロサイス1〜3台を震源として用いた(図2−2−4−1参照)。また、一部大型バイブロサイスが進入できない区間あるいは交通の妨げとなる区間でミニバイブを用いた(図2−2−4−2参照)。

バイブロサイス調査は、受振点間隔25m、発震点間隔標準150m、240チャネルのCDP重合法に基づくデータ取得を行った。バイブロサイス震源は、スイープと呼ばれる16秒の振動を与えてデータを取得するため、比較的車両等のノイズに対して強いという特徴がある。

測線上に設置された受振器で取得された反射波データは GDAPS−4型探鉱機によって記録された(図2−2−3 参照)。

本調査の測定仕様は次のとおりである。この仕様は表2−2−1 にもまとめて示した。

[P波反射法地震探査]

<発震系>

震源: バイブロサイス 1〜3台

ミニバイブ 1台

スイープ周波数: 8〜40, 8〜50 Hz

スイープ数/発震点: 5〜20 回

発震点間隔: 150 m(標準)

総発震点数: 202点(うち、ミニバイブ8点)

<受振系>

受振器: SM−7(10 Hz)

受振器個数/受振点: 9個

受振点間隔: 25m(一部50m)

総受振点数: 1200点

受振器総展開長: 31.5 km

<記録系>

探鉱機: GDAPS−4 一式

サンプル間隔: 4 ミリ秒

記録長: 8秒(コリレーション後)

チャネル数: 240チャネル

展開: 1:5振り分け展開