3−2−7 豊橋平野における堆積層中の三次元速度モデルの作成について

豊橋平野においてはD層上面は反射法における大きな速度境界として得られている。平成13年度に取得および解析した微動アレイデータではこの層上面を基盤深度として捕らえている可能性が大きい。ここでは、反射法で得られたD層の上面深度と微動アレイ観測で得られている基盤(Vs=3000m/sec程度)の層を同一面と考え、この面の深度コンターを作成した(図3−2−15)。豊橋平野においては、これまで、基盤は比較的浅い(200m程度)と考えられており、基盤が深いと予想される部分で基盤まで掘り込んだ井戸はない。また、反射法地震探査も平成14年度および平成15年度に実施された2断面のみであり、平成14年度の結果からは基盤までの信頼性の高い速度情報は得られていない。このため、本年度実施した反射・屈折法の結果からだけでは、広域の堆積層の詳細なP波およびS波速度構造を推定するには至っていない。