(2)データ取得作業

図2−3−5にS波反射法調査測線を示した。発震点は図中の○で示した。受振は南西側500mの範囲としたが、発震は全測線に亘って行った。このことにより、受振測線(Loc.No,2001〜2100)のLoc.No,2070付近で重合数が最大となる。また、最大オフセットは約750mとなる。三成分受振器であるため、水平成分の方向を揃える必要があり、全ての受振器が測線方向を向くように設置した。

S波震源としてミニバイブ1台をS波モードに設定したものを用いた(図2−1−2−2 参照)。S波震源は、クロスライン方向に振動させた(SH波)。

図2−3−6−1図2−3−6−2及び図2−3−6−3には、それぞれ、VP.2001(ミニバイブ(S波))、VP.2149(ミニバイブ(S波))およびS波反射法測線と交わるP波反射法測線VP.346(大型バイブレータ)のショット記録を示した。図2−3−6−1図2−3−6−2の表示は各成分でされており、左からインライン(H1 component)方向、クロスライン(H2 Component)方向、鉛直成分(V Component)を示している。ミニバイブは、クロスライン方向に発震しているため(SH波)、変換波などの影響を無視すれば、SH成分は、クロスライン方向で受振される。図2−3−6−1のクロスライン受振データには、Loc.No,2010〜2080(オフセット距離50〜400m)に往復走時0.8 秒付近まで反射波が見られるが、基盤からと考えられる明瞭な反射波は見られない。図2−3−6−2はファーオフセットでの受振データであるが、往復走時1.0秒付近まで反射波が見られる