(2)浅層ボーリング資料

愛知県により実施された「東海地震被害予測調査」(愛知県, 1995)で収集されたボーリングデータを中心として、本調査での反射法調査測線近傍での断面図を作成した。図2−1−11にボーリング地点位置図を、図2−1−12に地下地質断面図を示す。断面図では柱状図とともにN値も同時に表示した。断面図は春日井市下条町から八開村木曽川東岸までの約28km区間の深度60m以浅のデータを表示している。これによれば、沖積層厚は八開村東海大橋東岸で約50mで、東方に薄化して、北区楠付近で0mとなる。また、楠以東では浅部で礫層が厚いことが特徴的である。

愛知県下の浅層のボーリングデータは約13000本がデータベースとして愛知県により保存されており、名古屋市域においては最新名古屋地盤図(土質工学会中部支部,1988)により約4200本のボーリングデータ(愛知県のデータとの重複がある)がある。さらに、近年名古屋市では市内のボーリングデータをはじめとする各種の地盤情報データを収集統合し、地盤環境情報システムとして運用を開始している。