5−3 3次元地下成層構造モデル

3.6節では既存資料から本調査地域およびその周辺地域における地下構造モデル(表3−6−3)を推定した。この地下構造モデルは、今回実施した微動アレー探査の結果から、概ね妥当であることを確認した。そして、本章では、重力異常データの解析により、地震基盤形状にほぼ相当すると考えられる3次元重力基盤形状を求めた。

本節では、地表標高と重力基盤標高を拘束条件として固定し、表3−6−3における中間層の3次元的な層境界面形状を推定し、本調査地域およびその周辺地域の3次元地下成層構造モデルを作成する。ここで、地表標高は第1層上面標高、重力基盤標高は第6層上面標高に対応することから、推定すべき層境界面標高は第2層〜第5層上面標高である。

中間層(第2層〜第5層)の3次元的な層境界面形状を求めるには、深層ボーリングでの速度検層結果および微動アレー探査結果によるS波速度分布をデータとして使用することができる。これらのデータは、平面的には点として与えられており、3次元的な分布形状を得るために2次元補間を行った。

表5−2 基盤深度の比較

2次元補間の結果求められた各層の上面標高を図5−12−1図5−12−2に示す。また、これらの層上面標高を3次元表示にして図5−13に示す。