2−2−3 三河山地〜幡豆山地

三河山地は、愛知県東部の中央構造線に沿う山地で、新第三紀に準平原化作用を受け、山頂部に平坦面が形成されている。

地質構造的には、西南日本内帯領家帯の白亜紀領家花崗岩類に属し、特徴的な帯状配列が認められる。領家花崗岩類は、貫入時期によりいくつかの岩体に分類されている。どの岩体も深層風化によりマサ化が著しい。

南側の領家変成岩類の結晶片岩類、ホルンフェルス等が分布している。中央構造線に平行な劈開面による地層の構造(図2−2−5)が顕著である。

三河山地の東側にあたる設楽山地は、新第三紀中新世に堆積した砂泥互層と同時代の海底火山活動に伴う流紋岩が厚く堆積している。

幡豆山地は、三河山地の南西側に位置し、領家変成岩類から構成されている。多くの構造線により寸断され、ブロック化している。1945年三河地震の地震断層である深溝断層は、この地域を通過している。