2−1 地形概要

本州の中央部に位置し中部地方の中核をなす愛知県は、面積約5138km2で首都圏と関西圏を結ぶ中京圏の行政単位として重要な役割を担っている。

交通機関としては日本の大動脈である、東海道新幹線、東名高速道路、名神高速道路等が県内を東西にはしり、太平洋側の主要都市を結ぶ輸送の基幹をなしている。

また、知多半島、渥美半島をはじめとする自然環境にも恵まれている。さらに、戦国時代から江戸時代には織田信長、徳川家康等の歴史的な主人公を輩出し、時代の中心的役割を果たしてきた経緯から、現在でも多くの旧跡、史跡が存在している。

気候的には、山間部では気温の較差が大きく、海岸沿いでは温暖な気候である。降水量は平均1500〜1700mmで、日本の平均的な値である。しかし、昭和34年伊勢湾台風に代表されるように、台風の通り道でもあり豪雨、高潮等の被害を受けやすい地域である。

図2−1−1に国土庁(1974)による地形分類図を示す。愛知県東部地方は地形的に、尾張丘陵と知多半島、西三河平野、東三河平野、三河山地と設楽山地、渥美半島と八名・弓張山地等に分類することができる。