1−7−1 P波反射法地震探査

1)バイブレータを震源とする反射法地震探査により、先新第三系基盤にいたるまでのP波断面図とP波速度構造図が得られた。基盤岩上位の堆積層は、基盤の直上の堆積層(東海層郡下部〜中新統相当層)を除いてほぼ水平に堆積しており、その層厚は殆ど変化していない。

2)先新第三系基盤上面は比較的凸凹に富み、南方に傾斜している。その深度は、測線北端で深度約1000mであり、津島市莪原町および十四山村筏川付近で、その傾斜を大きくし、弥富町操出付近で約1700mに達する。基盤上面はその後南方に向かって緩やかに上昇しており、測線南端では1500mとなる。

3)速度解析の結果、基盤以浅の堆積層のP波速度は深度と共に漸増し、1.5km/sec〜3.0km/secを示している。

4)反射法結果からは、断層のような顕著な構造不連続の存在を明瞭に示す事象は認められない。