7 あとがき

地震計設置のための観測井掘削を主目的とした本業務により、濃尾平野における堆積層の厚さ、基盤岩の深さが明らかとなり、濃尾平野の地盤物性値の貴重なデータを得ることができた。特に、地震波速度については、別孔を掘削し、地表から基盤岩まで、欠損なく地震波速度のデータを得ることができた。しかしながら、濃尾平野地下構造のモデル化に際して、重要と考えられる中新統に相当する物性地データは、堆積層厚が薄く、ほとんど得られていない。今後、これらのデータを得ることは、重要な課題であり、十分な検討が必要である。

業務の実施、結果の評価にあたっては、『濃尾平野地下構造調査委員会』のご指導およびご助言を受けた。特に、地層区分の判定に際しては、名城大学の牧之内猛教授には、直接、現場に赴いていただき、ご指導およびご助言を受けた。これらの方々に、深く謝意を表する。