4−4−2 ボーリングSg−2

深度0.00m〜0.35mはボーリングに先立つ試掘作業の影響でコアが乱れている。植物の根を含む黄褐色の礫混じりシルトからなり、トレンチにおけるA層に相当する。

A層相当層の直下の深度0.35m〜1.00mは暗灰色の火山灰質腐植層からなり、層相からG層に相当すると考えられる。ボーリングSg−2では、トレンチでみられるB、C、D、E、F層が欠如している。このことはボーリング地点脇で掘ったピット(図4−9)でも確認されている。

深度1.00m〜1.80mは淘汰のよい細礫混じりの粗砂からなり、層相からH層(H1相)に相当する。

深度1.80m〜6.60mはシルト混じり砂礫からなる。上部では比較的淘汰の良い砂が優勢で、下部では淘汰の悪い亜角礫が優勢となり、マトリクスはシルト質である。この地層は層相からH層(H2相)に相当する。

深度5.15〜5.29mは腐植シルトからなる。深度5.20m の腐植質シルト(Sg2−C1)の 14C年代は6950±40 y.B.P.(BC5890−5730)である。

深度6.60m〜7.00mは砂礫混じりの腐植質シルトからなる。深度6.80mの腐植質シルト(Sg2−C2)の 14C年代は6850±80 y.B.P.(BC5880−5620)である。本試料と上部のSg2−C1の年代はほぼ同一で、同一層準の繰り返しと判断されることから、本層の上を断層が通ると考えられる。

深度7.00m〜7.90mは淘汰の悪い砂礫からなり、亜角礫が主体である。深度7.90m〜9.85mは比較的淘汰の良い砂礫層からなり、亜円礫〜円礫が卓越する。

深度9.85m〜10.09mは礫混じりの腐植に富むシルトからなる。深度9.90mの腐植質シルト(Sg2−C3)の 14C年代は7960±130 y.B.P.(BC6820−6250)である。本試料と下部のSg2−C4との年代は上下逆転していることから、本層の下を断層が通ると考えられる。

深度10.09m〜10.55mは亜角礫を含む粗砂からなり、深度10.55m〜10.80mは腐植質な砂質シルトからなる。深度10.70mの腐植質シルト(Sg2−C4)の14C年代は4650±50 y.B.P.(BC3520−3350)である。

深度10.80m〜13.60mは細礫が混じり細砂からなり、深度13.22〜13.25mにスコリアが狭在する。深度13.60m〜14.06mは腐植にやや富むシルト、深度14.06m〜14.25mはシルト混じり細砂からなる。

深度14.25m〜15.00mは腐植質シルトからなる。深度14.80mの腐植質シルト(Sg2−C5)の14C年代は8700±40 y.B.P.(BC7810−7600)で、層相と14C年代からボーリングSg−1の最下部に連続すると考えられる。