3−3−3 数値実験結果

想定されるVp=4.8km/s層とVp=5.5km/s層の段差構造に起因するP波の走時差は、段差を3kmとしても、0.08秒程度と小さく、表層の影響による走時差の最大値0.05秒と同程度であり、2.8km/sや1.8km/s層の層厚変化によるそれぞれの走時差0.3秒や0.15秒に比べてかなり小さい。

杉本ほか(1994)の指摘する褶曲構造をP波速度1.8km/s層の層厚の変化としてモデル化すると、実測データの解析から得られた走時差分布の傾向を概略表現することができる。