2−3−3 高密度強震計ネットワーク

活断層としての立川断層は横浜市域に延長していないが、横浜市は近傍に、相模トラフ、立川断層、伊勢原断層、北武断層、伊豆半島の近海等、多くの活断層や地震震源が位置しており、これらの活動に伴う地震動が、横浜市の地下の基盤岩及び堆積層の構造により増幅されて特定の地域に被害を生じさせる可能性が有る。

横浜市では、平成9年度に市域の150箇所に強震計を設置し高密度強震計ネットワークを完成させ、本格的な運用が始まった。

このネットワークは、地震が発生した直後に市域の被害状況を知るためのリアルタイム地震被害想定に活用されることになっている。

一方、高密度に強震計を配置したことにより、実際の地震波形を用いて、地震震源の異方性に伴う市域の震動の特性が異なっている事がわかりつつある。高密度強震計のネットワークは、トモグラフィー的な手法により地下の地質構造を解明する有効な手段となりうる可能性がある。