2−2−4 解析方法

図2−2−4に重力デ−タ処理と解析の流れを示す。

 その手順は、以下の3つのステップに大別される:

(1)重力値の計算

 現場で得られた重力測定デ−タから各測定点での重力値を計算する。

(2)重力異常値(ブ−ゲ−異常値)の計算    

 得られた重力値に種々の重力補正を施し重力異常値を求める。

 さらに、これらの測定点毎にランダムに分布した重力異常値を、補間によってグリッドデ−タ化する(重力異常分布)。

(オリジナルの重力異常分布図(ブ−ゲ−異常図)はこれにより描く。また、このグリッドデ−タ化は、以後のデ−タ処理に本質的に必要で ある。)

(3)解析

 この重力異常分布を、フ−リエ解析の手法を用いたスペクトルの分析・フィルタ−処理などによってトレンド成分・シグナル成分(長波長成分/短波長成分)・ノイズ成分などの各成分に分離する。

 地下密度構造の推定は、シグナル成分を用いて行なう。波長が非常に短いノイズ成分からは、測定誤差や各種重力補正に伴う誤差の不偏推定量が求まる。波長が非常に長いトレンド成分は、調査対象よりも深い構造あるいは、遠方地形の影響などによるものである。