4−3−4 断層の活動性

平成8年の調査結果から活断層は、泥炭層の屈曲付近、もしくはボーリングNo.2−2,No.2−3付近に推定されたが、今回トレンチ調査では確認できていない。

平成8年度調査では、ボーリング調査により基盤岩の高低差、法面観察での泥炭層の異常な屈曲などが認められた。

基盤岩の高低差は、トレンチ内での基盤の凹凸が激しいことから、調査地周辺でも同様に基盤の凹凸が激しいことが推定され、そのことを反映している可能性が高いと考えられる。また、泥炭層の異常な屈曲については、トレンチ内では連続して確認されず、また、周辺で地層を切る断層も確認できていないことから、現段階では断層運動による変形とは考えにくい。

上岡枝上流地区での菊川断層の位置について以下に推定する。

調査地の地形、トレンチ調査結果から、菊川断層の調査地北東には無いものと考えられる。上岡枝下流地区トレンチの結果より、少なくとも中央部セグメントでは菊川断層が、大きくは基盤の地質断層とほぼ一致していると考えられることから、中生代ジュラ紀豊浦層群と豊西層群の境界、すなわち図4−3−2図4−3−5に示すようにトレンチ調査地点よりも南西側に分布している可能性が高いと考えられる。その場合、ほ場整備前の旧河川沿いを通ることになる。