3−2 トレンチ掘削

トレンチ規模の詳細は次章に平面図として示す。規模は以下の通りである。

<下保木地区>

底盤:1.0m×10.0m

深さ:10.6m

<上岡枝下流地区>

底盤:1.5m×6.5m

深さ:4.0m

<上岡枝上流地区>

底盤:2.0m×25.0m

深さ:3.0m

トレンチ形状及び深さは、平成8年度調査結果から推定される断層位置を中心として断層の走向方向と直行する方向に長辺を、平行する方向に短辺を計画し、トレンチ掘削を行った。また、必要に応じ部分的に床堀を行った。調査用地内のトレンチ掘削範囲以外に掘削残土置場等の作業用地を設定した。

掘削は、下保木地区・上岡枝上流地区においては大型重機を、上岡枝下流地区は搬入条件により小型重機を用いて実施した。

トレンチ法面の勾配は、予定深度まで原則的に8分勾配で、小段は高さ2m毎に0.8m幅で掘削し、地質状況から必要に応じ1割勾配に変更して掘削した。

トレンチ内に湧水してきた地下水は、釜場を設置してポンプにより濁水処理を行った後に排水した。

トレンチ掘削後に、詳細な地質観察が行えるように、法面を覆っている土砂を水洗いにより清掃した。

地質観察後には、沈下等が生じないように必要に応じ地盤改良等を行って沈下が発生しないように埋め戻しを行い、原型復旧を行った後、地盤が安定した後に表土を被せた。