(1)最終活動時期及び再来間隔

上記、確認結果を整理して、トレンチ地点における断層活動時期としてまとめて図1−8−1に示す。

・イベントTは下保木地区トレンチ、上岡枝下流地区トレンチから約25,000yB.P.と推定される。

・イベントUは、既往トレンチ調査(堤ほか1991)の結果では、「20,000〜15,000yB.P.に最新の断層活動があり、イベントは、この時期でもその後半、すなわち現在に近い時期に起こった可能性が高い。」としていることから、15,000yB.P.に近い時代と推定される。

・イベントVは、上岡枝下流地区から7,000〜2,080yB.P.と推定され、このイベントが最終活動と考えられる。

図1−8−2に各イベントと発生間隔を示す。

図1−8−2 各イベントと発生間隔

再来間隔は、イベントTとイベントUの間が、約10,000年、イベントUとイベントVの間が最短(最終活動時期:約7,000yB.P.)で約8,000年、最長(最終活動時期:約2,000yB.P.)で約13,000年となる。

最終活動時期はトレンチ結果から約7,000yB.P.よりは新しく、約2,000yB.P.よりは古いと考えられる。

このことから、再来間隔は、それぞれのイベント間の年代を平均し、9,000年〜11,500年と推定される。

再来間隔(9,000年〜11,500年)、最終活動時期(7,000〜2,080yB.P)から将来の地震のイベント時期は以下のように推定される。

表1−8−1 将来の地震イベント時期